サウスバウンド #
第一部/第二部に分かれているが、第一部だけでは普通に習作だと思った。第二部があることで、それが名作に。沖縄に対する夢や憧れは持っていないワシでも、沖縄に行ってみたくなった。
とはいっても、別に沖縄がポイントってわけではなくて(外せないポイントだけれども)、肝は「生き様」かなぁ。子供の生き様、大人の生き様。第二部まで通して読むことで、いろんなものが結実して、伝わってくる。
子供の頃に経験する、裕福な家庭への羨望、大人への猜疑、男の子なら一度は感じるアウトローへの恐怖と憧れ、知らない土地への夢。。。この本に出てくる少年は、そのまま昔の自分に当てはめやすい。いや、あんな極端な親父は周りにいなかったけど。。。